短い遠回り

更新日:11月20日

私がフリーランスイラストレーターになるまで




小さい頃から絵を描くことが得意だった、そして絵を描くこと以外はあまり得意ではなかった。

小学生のころからテストは赤点で追試を受けることもあり、家の掃除や片付けもやり方がいまいちわからなくて机の上はいつもごちゃごちゃしていた。

でも絵は、絵だけはしっくり来ていた。絵だけはみんなに褒めてもらえた。


ならば画家になろうと小学生なりに本気で考えたけど、父に「画家になるのは大変だぞ」と言われ、やめとこうかなと思った。何より私はズボラで面倒臭がりだったので「大変」なことはとにかく避けたかった。


高校生になっても勉強はあいかわらずで、将来の仕事が何も思い浮かばなかった。唯一可能性のある候補に残ったのが、音楽と絵。そしてその音楽も、私の伸び代の限界がちらついていた。


小学生で絵はやめておこうと決めたのに、私に残った可能性は絵だけだった。

ここでも私は諦めていなかった。何しろ「大変」な人生は嫌だったから。

美術関係の仕事なら、何か私にもできることがあるはず、ならば美術を学ぼうと美術大学に入学した。


4年間の大学生活、歴史を学び、陶芸を学び、アニメーションをかじり、デッサンに通い、美術館に通い、バイトで稼ぎ、やっと気づいたのが、どの仕事もきっと「大変」なのだということ。そして自分に合った「大変」を選ばないと「大変」どころじゃなくなること。

どうせ「大変」なんだから面白そうな「大変」を選ぼうと決めた。

大学卒業と共に私は実家近くの税務署に開業届けを出し、晴れてフリーランスイラストレーターになった。


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